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ひろかわさえこの絵本とそれから・・・


by pukuminn

有田川原画展

たいへんご無沙汰してしまいました。
最後の更新が、昨年の8月、半年空いてしまいました。
この半年、何もしていなかった、のではなく、いろんな事があり過ぎて、
ぜんぜんブログの方が追いつかなかったのですが、
以後思い出し出し書く事もあるかも。
でも、とりあえず直近の出来事で、再出発しようと思います。

さて、和歌山県有田川へ行って来ました。
3月1日から1ヶ月間、藤並の小さな絵本美術館では高畠純さん、
金屋図書館では私の原画展が開催されています。
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聞かせや。けいたろうさんの作で、去年出版した「たっちだいすき」と「おっぱいごりら」の原画です。高畠純さんの展示も、けいたろうさん作の「どうぶつしんちょうそくてい」と「どうぶつたいじゅうそくてい」です。(全てアリス館)
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そして、スタッフ勢ぞろい
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数えてみたら、有田川へ行くのは、今回で4回目!
「もしもしトンネル」の原画展が最初だったかな?
たいへんお世話になっています。いつも心のこもった、温かなおもてなしに感謝です。
着いた当日の交流会ったら!
楽しすぎて、翌日の仕事を忘れそうになりました。

翌日は朝からイベントでした。
なんと1歳児さんがたーくさん。最前列は1歳に満たないだっこオンリーの赤ちゃん。
保育士さんでもある、けいたろうさんと一緒で本当に良かったです。
けいたろうさんのリードのもと、一緒に読み聞かせしたり
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これは大型絵本になりたてほやほやの
「まーだだよ」鈴木出版
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「たっちだいすき」でははげしく遊び
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お絵かきもして
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ああ、楽しかった!のあっという間の40分でした。

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赤ちゃん絵本を作っていると、あかちゃんとおかあさん向けのお話会に呼ばれる事が多々あります。これが、実はとっても難しいです。
子どもたちの年齢が0歳から小学生までいる場合もあります。
当然、全ての子どもたちに満足してもらう事なんかできません。
お話会を企画する皆さんには、できれば配慮をお願いしたく思うことです。
今回は、けいたろうさんの助けがあって、やっとやっとでした。

けいたろうさん、そして有田川の皆さん、たいへんお世話になりました!
ありがとうございました!

有田川は、絵本の名所があちこちに増え続けています。
絵本好きの皆さん、是非行ってみてくださいね!


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金屋図書館
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壁にお絵かきする高畠純さん
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こんなとこや、こんなとこ
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# by pukuminn | 2019-03-28 18:39 | イベント
五月晴れの空も、9月10月の秋晴れの空も、12月の冷たい空も
どれも青い空に変わりはないのに、
8月の晴れわたった空が、深い悲しさを呼び起こすのは
どうしても心の中で、戦争と結びついてしまうから。
もちろん、原爆の朝の空も、戦闘機が飛び交う空も、敗戦の日の空も
私が見たわけではない。文字で、映像で,語られて来たものが染み付いている。

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越水利江子さんの「ガラスの梨 ちいやんの戦争」(ポプラ社)を読みました。
ちいやんと呼ばれる女の子の目を通して
戦時下のつつましい暮らし、肉親を失う悲しみ、否応無しに戦争の災禍に巻き込まれる
人びとがリアルに描かれています。
人だけではありません。戦争などというものには全く無関係な動物たちも、賑わっていた町も、
そこここにあった思い出も、みんな燃えてしまいます。
越水利江子さんは、昨夏の京都で、小澤俊夫さんの講演会の打ち上げでお会いしましたが
ほぼ,私と同じ世代の方なのに、どうやってこのリアルさが描けたのか?
綿密な歴史考証と想像力、どれだけこの物語に入り込んで描かれたかと思うと
私まで胸が苦しくなりました。
ちいやんは、越水さんのお母様がモデルとのこと。
お母様に伝えられたことを、越水さんはどんなに苦しくても
描かずには居られなかったのだと思います。

70年前の戦争で、まったく傷つかなかった家族は、日本に無いのではないでしょうか?
私の母も次兄を満州の戦場で亡くし、画家だった長兄は東京の空襲で大やけどをおいました。
まだ二十歳そこそこの娘が、男手の無い中、真っ黒になって家業の酒屋を手伝ったそうです。
今、また戦争好きな輩が蠢いているような気配がします。
私たち戦争が終わって生まれた世代が、次の世代に向けて
「平和というものは、努力無しでは守れない」という事を
どうやって伝えて行くか?
青い空を見上げても答は書いてないのです。




# by pukuminn | 2018-08-21 18:37 | 好きな本

かしましくない?三人の

4月は、7月の新刊赤ちゃん絵本の制作に追われ、
五月の連休もあっという間に過ぎて、気がつけばもう半ば過ぎ。
夏も間近な感じです。
五月に入って、児童文学作家のいとうみくさんの本を2冊読みました。

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「かあちゃん取扱説明書」「ぼくはなんでもできるもん」
テンポの良い言葉で、どんどん読み進め痛快!おもしろい!
でも、子どもたちへの飾り気無い愛情がしっかり底を支えていて
読み終わってあったかい気持ちが残ります。
「ぼくはなんでもできるもん」は特に、私の新刊「ちがうもん」のぶうちゃんが
ランドセル背負って小学校に行ったみたいな男の子が主人公で、親近感。
(あ、新刊「ちがうもん」のお話は次回のブログでね。)

大人になってからは、たまにしか児童文学を読まない私なのですが、
いとうみくさんの著書を読んだのには、訳があります。
来月、6月14日(木)の夕方から、神保町のブックハウスカフェで、
いとうみくさんと、前ブログで書いた「ワンダー」の翻訳者の中井はるのさんと、
私の三人でのトークライブがあります。
そうそう、「ワンダー」の絵本版も発売になりました。

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「みんなのワンダー」は、「ワンダー」のテーマがシンプルにストレートに伝わって来ます。
子ども時代にこういう本に出会うのと、出会わないのでは、
そこから続く思春期のややこしいぶつかり合いの時期の過ごし方が、大きく違って来るのでは?と
思います。

毎月の第三火曜日の夜、
表参道のクレヨンハウスで開かれている「えほんの会」というのがありますが、
2月の会で中井はるのさんに初めてお会いしたのが、
このトークライブに参加することになったきっかけです。
初めは冗談かと思っていたけれど、その後4月に再開して本格的な企画に。
メンバーも同じ児童書の世界に居乍ら、作家、翻訳家、絵本作家、と立ち位置の違う三人。
でも違うけれども、きっと相通じるところもたくさん有るはず。
個人的に、お二人からどんな話が聞けるのかワクワクしつつ、
数いる絵本作家の中で私でいいのかしら?とドキドキしつつ、
でも、きっと楽しいトークライブになるはずです。
子どもの本を愛する皆さん、ワインでも片手に気楽に参加してください。
お待ちしています。


申込はブックハウスカフェへ
□予約: 要(店頭/E-mail: book@bookhousecafe.jp/お電話 03-6261-6177)
※メールでご予約の際は必ず、件名に「イベント名・日時」、本文に「お名前フルネーム(よみがな)・お電話番号・ご参加人数(大人/子ども)」をお知らせください

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# by pukuminn | 2018-05-17 22:32 | イベント

WONDER

今年の桜は,あっという間。もう散り始めたらしいですね。
私にしては,めずらしく分厚い本を読みました。
と言っても、児童文学なので字は少し大きめ。
このくらいの字を読む方が楽になったのは年のせいです。
毎晩、ふとんに入ってから少しずつ、そして昨夜は一気に最後まで。
読み終わったら朝になっていました。
真夜中に何にも邪魔されずに本に没頭する…
こういう贅沢は、そうそう出来ないけれど。

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2月の「絵本の会」で、翻訳者の中井はるのさんから紹介が有ったのがこの本「WONDER」です。
著者はアメリカの人ですが、世界中で翻訳され600万部のベストセラーとか。
実は、児童文学畑には詳しくないので、ぜんぜん知らなかったのです。
下顎顔面異骨症という顔に障害をもつ少年オーガストの物語が、
本人と姉や友人たちの独白の形で進行していきます。

それぞれの立場、それぞれの気持ち、読み進むうちにいろんな想いが蘇って来ました。
自分の中に潜在的に眠っている差別、優越感、恐れ。
そして共感と後悔、ずしりと来ることばの重さ。
ベトナムの戦争証跡博物館で枯れ葉剤による自分たちの障害を展示物として人前に立っていた人達、
ツーヅー病院の平和村の障害をかかえた子どもたち、そして先日の日赤乳児院の子どもたちのことも、
くりかえし思い起こされました。
特に日本では、障害を持って生きる人達が社会から隔離され、
日常の中で目隠しされて、私たちには見えなくなっていることが多いように思います。

この本には、障害をもって生きるという事の厳しいリアルが描かれていますが、
気がつけば両腕いっぱいに人間への信頼を受け取り、胸がいっぱいになっていました。

十代の人に、そして大人にも、多くの人に出会って欲しい一冊だと思います。



# by pukuminn | 2018-03-30 02:27 | 好きな本

メルヘンハウス


昨日2月3日、名古屋のメルヘンハウスに行って来ました。
創業45年、日本で初めて出来た子どもの本の専門店。
私もお付き合いさせていただいて20年近い年月が流れました。
そのメルヘンハウスが、来月の31日をもって閉店するのです。

朝から良いお天気。アリス館の編集のYさんと新幹線で待ち合わせ。
実はYさんとも長いお付き合い。彼女がアリス館に入社する前からですから
もう15年以上です。新刊の「ともだちのやくそく」も担当してくださいました。

名古屋駅のタワービルで、お決まりのきしめんを食べて、
いざメルヘンハウスへ。
何度か来た千種駅……何度も来たメルヘンハウス。
1999年に出版したぽかぽかえほんのシリーズ、
「いちにのさんぽ」「あめぽったん」「おふろにおいで」の原画展を
二階のギャラリーで開いていただき、それが始めでした。
その後、講演会に呼んでいただいたり、ブッククラブに私の本を入れていただいたり、
「ともだちになろうよ」は再び原画展も。
とてもとてもお世話になりました。

久しぶりに来た店内はお客様もたくさん、
ぷくちゃんを読んでくれていた親子さんや、子どもたちに私の本を読んでくれている保育士さんや、元気な子どもたちもいっぱい。

3時からのお話会に参加。久々の「あのやまこえてどこいくの」を、子どもたちとかけあいで読んだり、新刊「ともだちのやくそく」を、Yさんと二人読み。

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優しい声のYさんがうーちゃん、低音の魅力?のワタシがかいくん。

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メルヘンハウスの三輪さんが、紙芝居「どんなあじ?」を演じてくださいました。

楽しい時間

居心地の良いメルヘンハウス

お話会の後はゆっくり店内の本を眺めて過ごしました。
こんなにゆったりとしたスペースに、こんなに絵本がたくさん面だしされたお店はありません。
徹底して子どもたちへの配慮が行き届き、
絵本を読んで育って、大の本好きになった子どもたちには、
しっかり選ばれた児童書が通常の書店では見られないほど揃っています。
時代の波とはいえ、残念でなりません。
ここで本を選んでメモし、注文はネット書店へ、なんてお客様もいるそうです。
悔しいけど、寂しいけど、
でも、決心されたことですものね。
ここで素敵な出会いをした子どもたちは、どんなに沢山いるでしょう?
わたしも、ゆっくり伺えて、本当に良かったです。

拝啓、メルヘンハウスさま、
長い間ありがとうございました!
お疲れさまでした!
でも、まだ2ヶ月近く、体調に気をつけて
頑張ってくださいね。

メルヘンハウスの高畠純さんの絵の前で、三輪さんと記念撮影♡

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この後、美味しい晩御飯にもご案内くださった、素子さん、素敵な写真をありがとうございました!

東京ー名古屋、日帰りのわりには、ゆったりと楽しい旅でした。

お家に帰って、寝る前にはベットの中で、
この日メルヘンで出会った二冊の本を。
いいなぁ…
私もうつくしい文と心に届く絵を、
すてきな絵本を、つくりたいなぁ…まだまだ

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# by pukuminn | 2018-02-04 16:02 | イベント